トロログ

トロニーのブログ、略してトロログ。

アフター6ジャンクションが好き

好きなものアドベントカレンダー、なるほど日目です。今までのはこちら。

adventar.org

毎日更新なんてできなくて、もう何日も抜けてますけど、その抜けこそがおれの形なんじゃないですか?違いますか?違うんならいいんですけど。そうですか。

 

違いました。

 

はい!!今日は好きなラジオ番組の話をします!

 

トロニーはラジオが好き

前もブログに書いたのだけど、ラジオが好きだ。パーソナリティとのほとんど共犯関係みたいな距離の近さとか、スタッフと出演者が意思を持って、楽しんで番組を作り上げているホーム感とか、ふらっと聞き始めてもふらっと聞くのやめても大丈夫なゆるい雰囲気とか、どれもたまらなく愛おしくて本当にずっと聞いてしまう。

 

toro-log.hateblo.jp

 

 

視覚情報がないとか、テレビとかに比べて規模が小さい自覚が作る側にも聞く側にもあるとか、そういうマイナスっぽい点が逆に大きな魅力を生み出しているというのもすごくグッと来るものがある。

 

アトロクはこんな番組

中でもアフター6ジャンクション、通称アトロクという番組をよく聞いている。よく聞いているのには理由があって、単純に毎日3時間放送しているからだ。一日の八分の一、13%くらいがこの番組に吸い取られてしまっている。

www.tbsradio.jp

 

アトロクはTBSラジオで平日毎日18:00から21:00まで放送されているカルチャー紹介番組である。パーソナリティは日本のヒップホップ界を黎明期から盛り上げ続けているライムスターの宇多丸。パートナーとしてTBSの若手アナウンサーが曜日ごとに起用されている。まだ2018年の4月に始まったばかりの番組ではあるものの、2018年3月まで土曜日の夜に放送されていた「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフルタマフル)」という番組の実質後継番組なので、それを入れるともう11年目。スタッフもこの番組から継続している人がほとんどだし、企画やゲストも引き継いでるものが少なくないので、アトロクのことを語るとなるとタマフルに触れざるを得ない。けどこの記事では別に触れません。

 

番組の内容としては、「日常生活の中から『面白いこと』を掘り起こすカルチャー・キュレーション番組」と名乗っていて、基本的におもしろいものの紹介が怒涛のように三時間続く。

18時台はオープニングトークと道路交通情報の後に展覧会情報などを電話でゲストに紹介してもらうコーナー、スタジオに来たゲストに新しい文化を紹介してもらうコーナーがある。これは別のコーナーなので、既に2つのおもしろが登場している。

19時台は音楽の時間で、DJやバンドがスタジオでライブをするコーナー。生で、しかもバンドはきちんとバンドセットを用意したりする。これが毎日あるのだからすごい。この直後にショッピングコーナーがあり、終わり次第読者からの投稿コーナー。これも曜日ごとに異なるテーマがある。

20時台は番組のメイン、文化を掘り下げて学ぶコーナー。ゲストと宇多丸とパートナーが40分くらい一つのテーマについて語っていく。で、最後に週一のレギュラーの出演者が10分くらい雑談をしたり、リスナーが電話で出演したり、曜日ごとに異なる締め方をして番組が終わる。

 

番組の流れとしてはこんな感じだ。伝わってないのならウィキペディアを読んでほしい。ウィキペディアは便利だな〜。

アフター6ジャンクション - Wikipedia

 

そんなアトロクの好きなところを紹介したい。

 

新しいものに出会える

上述のように、アトロクでは日々新しい文化が紹介される。時間帯ごとに3つのパートに分けられるこの番組だが、その各パートで毎日のように新しい情報が発信されているのだ。単純にゲストの数だけカルチャーが紹介されるとすると、1日に4項目、一週間で20項目ものカルチャーが紹介されるという計算になってしまう。実際は金曜日は特集がなかったり、今まで紹介されたものの続きだったりするので厳密にいうと違うのだけど、単純計算すると1ヶ月で80、1年で1000近くの新しい文化に出会うことになる。しっかり数えても少なくとも年800くらいの新しい作品や分野と触れることになるのではないだろうか。

 

番組で紹介されるものは基本的にパーソナリティである宇多丸の趣味や興味がかなり反映されている。宇多丸はラッパーだし映画の評論家でもあるので、音楽や映画関係の話題が多い。でもそれだけでなく、カルチャー全般、っていうかなんだろう、もう本当に映画や音楽、漫画、小説、ビデオゲームアナログゲーム、スポーツ、料理、ファッション…ありとあらゆる文化、そのすべて網羅しているのではないだろうか。

 

そんな感じで日々大量の新しい楽しそうなものごとが紹介されているのだけど、その中で自分の中に新しい扉が開くのが楽しい。例えば韓国やタイの音楽、とりわけヒップホップに興味が出てきたりとか、劇場未公開映画や映画翻訳の話題で映画をもっと見たくなったりとか、高校生演劇、パフェ、化粧、SFなど、自分の知らないものを楽しそうに紹介されるとなんだか気になってしまう。出演するゲストは誰もが何かしらに精通した人物なので紹介が上手だし、口下手な人であっても宇多丸とパートナーが上手に話を引き出してくれる。聞いていてどんどん興味が湧いてくるのである。そんな感じでアトロク絡みで手にとった本や音楽は多い。普段自分の把握できる領域のものごとばかりこねくり回しがちな自分にとって、そうやって新しいものに触れられるのはありがたいのである。

 

内容が濃すぎる

というふうに日々大量のカルチャーが紹介される番組であるのだけど、お察しのようにもはや過剰なほどなのである。はっきり言って捌ききれない。パーソナリティの宇多丸はもっと大変だろう。日々展示や本、映画なんかキュレーションされすぎて「この番組があるから見に行けないのに、この番組で紹介され続けるから溜まっていくんじゃん!」と慟哭していた。もっともだ。もともと土曜日に2時間だけ放送していた番組が週15時間になったのだからそりゃそうなる。

 

番組開始当初からこの事態は発生していて、故にカルチャーを紹介しない時間は「希釈」として活用しようなんて言っていた。交通情報やショッピングコーナーである。なんならそんな宣言しなくても自然と希釈されると思っていた。なぜならラジオの帯番組の商品紹介のコーナーやスポンサーのコーナーみたいな時間ってありがちだけど、それってだいたい業務感が強くて退屈だからである。

 

アトロクもそうだと思っていて、なんなら逆に聞かなくていい時間ができてありがたいな、とか思っていた。土曜日の2時間から毎日3時間になったとはいえ、そのうちのかなりの部分がそういった、麸みたいな時間になるのだろうな。初めはそう捉えていたが、いざ始まると全くの逆であった。むしろこの時間こそがおもしろい。そんなことってあるのかよ。

 

これって完全にアトロクがカルチャー紹介番組であることに起因すると思うのだけど、紹介した物事に、商品を宣伝する人たちが反応するのだ。「あのアニメ、ぼくめちゃくちゃ好きなんですよ!」とか、「今のバンドかっこよかった〜!」とか、その日に紹介される様々なものに絡めて感想を言ったり熱弁したりする。それが今までビジネスで商品を売ろうとしているとしか思えなかった人たちに血を通わせていて、無視できなくなってしまった。アトロクのショッピングコーナーではたいてい三人の担当者がローテーションで出るのだけど、それぞれキャラクターが定着していておもしろい。アニメや特撮が好きで破天荒、そして烈しい闇を抱えている人、フランスで演技を学び、文化的な展示や映画を好む人、女性で前の2人とは違う視点で会話できる人。まさかショッピングコーナーでそんな「それぞれキャラクターがあって…」とか言うとは思わなかった。おもしろいし、結果全然希釈できてない。番組全体が常にパンパンに詰まっていて聞いていて常に楽しい。そこが好きだ。

 

パートナーがいい

パーソナリティは宇多丸なのだけど、曜日ごとに担当のパートナーは異なる。番組が始まって8ヶ月、ここのキャラクターも立ってきて、それぞれの色が出てるのも毎日楽しく聞ける大きな理由だ。一人ひとり紹介していく。

 

月曜日:熊崎風斗アナ

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29歳のスポーツ実況などを得意とするアナウンサー。ベビーフェイスでお坊ちゃん的な純朴さが見た目に出ている。番組開始当初は、相槌やリアクションが薄っぺらく「興味なさそ〜」とか「帰りたいの?」などとからかわれていたが、この聞き役に徹する感じや音楽や映画などのカルチャー全般の知識の薄さが逆にライトリスナーの代弁者的な雰囲気があってよい。事実ゲストにも「最高の生徒役」などと褒められたりもした。しばらくの間、さしたる特徴がないということで、プロレスラーのように悪堕ちさせられたり、親を出演させられたりもしたのだが、「グラビア好き」という唯一無二の武器を手に入れてからは宇多丸たちを驚かせている。毎週気になったグラビアを紹介するミニコーナーを持つようになり、そこでの論理的かつ感情的な語り口は意外と唸らされるし審美眼もあるように思える。これがきっかけでグラビアポエム(ヤングジャンプとかプレイボーイでよく見るやつ)を書いたりしていて今後の動向も見逃せない。eスポーツに実況を付けた時とか、グラビアポエム3つの視点のプレゼンとかよかった。好き。

 

火曜日:宇垣美里アナ

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もともとコラムの連載などで見せる文章力や唯我独尊な姿勢で有名だった宇垣アナだが、アトロクでもすごい存在感を見せている。日本語ラップの黎明期から最前線で戦い続けてきた宇多丸相手に

「私、ラップグループをやっておりまして(宇多丸
あ、チェケラー?(宇垣美里)
……その感じですか。(宇多丸)」

というやり取りをかました女。無知からくるものとは言え、この発言が番組が立ち上がった最初の週、最初の担当の日なのだから恐ろしい人である。あの瞬間、スタジオと日本中のラジオの前にすごい緊張感が走ったが、以降 もいい意味で遠慮しないトークや、宇垣アナならではの特集で活躍している。「常識」や「多数派の意見」「偏見」に臆することなく、自分の意見を持って切り込む姿はかなりかっこいい。一方でゲスト相手や番組進行の立ち回りは上手にこなしていて、例えば強い言葉や砕けた口調を使うことで場をほぐしたりゲストの話を引き出したりする一方で、その、ゲストや目上の人相手に本来使うべきでない言葉で空気が悪くならないように必ず「ウフフ」と笑ったりしており、すべて計算ずくなのか…と恐ろしくなる。オタクなので漫画やアニメの特集でのテンションの上がりっぷりがすごいし、こないだの劇団雌猫が出演していた化粧特集などに代表される「女性」を取り扱った特集での芯の通りっぷりも魅力的。好き。

水曜日:日比麻音子アナ

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25歳とパートナーの中で一番若く、宇多丸からは「国民の孫」と二つ名を付けられている。事実声の感じや喋り方、見た目が非常に可愛らしい。英語が上手で(英米文学科卒業だし、学生時代は翻訳家になりたかったらしい)、ミッション・インポッシブル公開時にはトム・クルーズに単独でインタビューをしていた。自分の経験を通じて感じた思いや感情を言葉にするのが非常に上手で、個人的に彼女が思い入れを持っていることに関する特集は名作が多いと思っている。特に高校演劇の回やパフェの回、BLの回はどうにかして聞いてほしい。すごく熱を持った語り口で、それでいて伝えよう伝えようと丁寧に言葉を選んでいるのが非常に好感が持てる。本当に素敵な言葉を扱える人なので、どこかで定期的にコラムなんかを連載してほしい。あと意外と酒飲みな一面があったり、メンタルが内向きなところもあるのが人間らしくてよい。大事なのがBL好きの一面なのだが、月曜日担当の熊崎アナと金曜日担当の山本アナをそういう目で見ているらしい。なんなんだ。でも彼女のBL論は本当に優しくてよかった。今まで好きな芸能人ってあんまりいなかったのだが、この番組を聞き出してからは完全に日比アナのことを好きになった。応援している。

 

木曜日:宇内梨沙アナ

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入社年度は一つ下だが、年齢的には宇垣アナと一緒の宇内アナ。女子アナとは思えないほど番組で素を見せている。女子アナがガハハ!と笑うのを聞くのは彼女が初めてだった。番組のインスタグラムでは手を叩いて爆笑する宇内アナが毎週のように見られるのでぜひ。そんな風に大きなリアクションや変顔、下手なダンスをする様子が音や周りの反応で伝わっておもしろい。ゲームが趣味で休みの日はひたすら家に閉じこもっているらしく、それもあって木曜日はゲームの特集が多いのだけど、本当に興味を持って聞いているんだな〜って伝わってくる。ゲーム以外でもパートナーとしての姿勢は結構積極的で、宇内アナの手で話題が広がったりするのは意外と他の曜日ではあまりない展開。また、学生時代に学芸員の資格を取得していることもあり、芸術系も得意。話を聞いていて笑顔になれるアナウンサーだと思う。好き。

 

金曜日:山本 匠晃アナ

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34歳で、他の4人と比べてやや年齢が高い。じゃあお兄さん的なポジションかと思いきや、むしろ立場は弱いような…。というのも金曜日は宇多丸が映画評論を1人でしたり、テレビのレギュラー出演のために早めに退出したりと山本アナとの絡みが少ないのである。そのため、経験値もあるのだしパートナーをまとめる立場であるべきとは思うけど、フルで宇多丸と接しているほかの曜日のアナウンサーに嫉妬したり、いじけたりしている。とはいえ、だからこそ金曜日は独自の色が出て面白いと思う。筋トレが趣味だったり社交ダンスができたりと一見体育会系の人間かと思いきや、リア充に対しての悪口がすごかったり、スプラッタ映画やバッドエンドの映画が好きだったりと結構ヤバい人間。偏りはあるが映画に詳しくて、映画の話題で宇多丸と盛り上がることができるのは山本アナだけだったりする。先述のように、金曜日は宇多丸が早退してしまうため特集ができず、その時間で一週間の振り返りをするのだけど、山本アナの掘り下げが他のパートナーのようにできないのは残念。好き。

 

こんな感じで、それぞれのキャラクターが番組のテーマであるカルチャーと結びついたりする。それが曜日ごとの特色となり、また更に番組の内容に影響したりして、パートナーと番組のよい循環が出来ていると思う。カルチャーを通じてパートナーたちの内面まで掘り下げることがあったりするともうその人のことを好きにならずにはいられない。気になるアナウンサーがいたらその週のを一度聞いてみるというのもアリだろう。基本的にみんなまだ若いというのもあり、反応が柔軟だったりフレッシュだったりで楽しい。番組やパートナーという立場を楽しもうとしているんだなって思うとリスナーとしてとても嬉しい。

 

おわりに

以上、ぼくのアトロクの好きなところでした。

 

アトロクに興味を持った、聞いてみたい!という人がいたらとても嬉しい。いてほしい。ラジコのタイムフリーでいつでも聞けるのでぜひ。さすがに毎日三時間聞くのは大変だという人は、まず金曜日の八時台を聞いてみるのがオススメだ。ここでは山本アナと隔週レギュラーのゲストがその週にどんなことがあったかを振り返っている。各曜日のパートナーが短くまとめて紹介するので、彼らのキャラクターもそこで垣間見えるだろう。その中で気になった特集やアーティストがあったらそこをラジコで聞くのがいいと思う。

 

radiko.jp

 

過去の回に興味がある人は、TBSのラジオクラウドアーカイブが上がっているのでここから聞いてみてほしい。会員登録が必要だし、著作権的に音楽などは聞けないのだけど、それでもおもしろい回はおもしろい。ぜひ。個人的に最近よかったのはパフェは最高のエンターテインメントだ!特集わたしとメイク 特集だろうか。自分になかった視点を提供してくれるラジオは本当にありがたい。あいにくエピソードごとにリンクは張れないようなので、自力で探してほしい。どちらも2018年11月の特集です。ラジオクラウドではコーナーごとにファイルが別れているので探しやすいだろう。適当にアーカイブのタイトルだけを見て、そこで気になったものを聞くのも楽しそうだ。ぜひ。

 

radiocloud.jp

 

ちなみにラジオクラウドではコーナーの合間の雑談などは収録されない。ここが結構おもしろかったりするので、気になる人はやはりぜひラジコのタイムフリー、もしくは生で聞くことをオススメする。

 

長くなったがここで終わる。一人でもリスナーが増えると嬉しい。

 

adventar.org